なぜ今、ウェブ会議なのか?

ヘッドセットを装着した女性がパソコンに向かって会話している様子

 唐突ですが、その昔は、テレビ会議しかありませんでした。

 当時のテレビ会議は、日本と海外に設置された専用の会議室を衛星回線でダイレクトにつなぐものでした。いってみればプライベートな衛星生中継(しかも双方向)で、当時のKDDの大手町の本社ビルに、専用の会議室があったと記憶しています。

通信衛星のイラスト

 20年以上前のことです。

 一部の大手企業にしか手が届かなかったテレビ会議(専用回線&機器を使用:ビデオ会議も同じ意味)ですが、今はインターネットを使ったウェブ会議が、誰でにでも手が届くサービスになりました。

 最近になって、ウェブ会議のサービスに参入する企業が多いのは、高速のインターネット回線が広く行き渡ったことと、パソコンやスマホの性能が向上したことがその背景にありますが、でもそれだけが理由ではないようです。

 ウェブ会議の機能は、作業効率化のほんの一部分

 またまた昔話になりますが、テレビ電話って、ありましたよね?私の年代に近い方なら、実際に販売されていたという記憶がある方も多いはずです。

 ウェブ会議の機能を、あのテレビ電話のパソコン版だと理解してしまうと、「あぁ勘違い」になってしまいます。

 相手の顔をみながら話ができるSkype(スカイプ)が登場したときは、確かに電話に代わる新しいサービスして紹介されていました。ですが、現在では、Skypeを含めたウェブ会議システムは、電話というよりも「会議室」に代わるものとして捉え直すことが必要です。

青空に雲の下で男性がタブレットを掲げている写真

 そしてその背景にあるのが、パソコンを使った作業環境のクラウド化です。

 クラウド化なんて書くと難しそうですが、「インターネットに接続しているパソコンさえあれば、いつでもどこでも同じ作業ができる環境」という感じで覚えておけば良いと思います。

 クラウドによって提供される機能に慣れてくると、例えば、

・・・とあるプロジェクトを進めている仲間から「企画書案を共有フォルダーにアップした」との連絡がメールで入ります。メール受信画面には、彼女のステータスが表示されていますので、それを確認してチャットで呼びかけ、「30分程度ならOK」との事なので、そのままウェブ会議をスタート。お互いに企画書案をパソコン画面で眺めながら、その場で編集作業開始・・・

ということが、全て、メールの受信画面からできるようになっています。もちろん1:1である必要性はありません。数人のグループでも同じ事です。

 私が使っているのはgmail ですが、Microsoft派の方はoutlook.comを使うことで、また、YahooMailからでも同様のことが実現するはずです。

 私はフリーランスですから、やり取りは外部の人達ということになりますが、会社組織でこうした仕組みを導入すると随分と手間が省けそうですし、その延長線としてテレワークの導入が進みそうです。

 自分の顔を写すことに対する抵抗感は、どうなるか?

 さて、Skypeがそうだったように、日本では、「自分の顔を写すということに抵抗感があるため導入が進まないのでは?」と思われる方も多いと思います。

video_conference

 特に、私と同様アラフィフのみなさんは、写真でさえ撮影されると分かった瞬間、反射的に神妙な顔つきになる方がほとんどだと思います。また、画面に映った相手の顔を直視することに抵抗を覚える方もいらっしゃるようです。

 ですが、こうしたことはすぐに慣れるはずです。業務で使うとなるとそうした抵抗感と戦っている暇はありません。

 また、自分の顔が映ることにどうしても抵抗がある場合や、自分よりも背景が映り込んでしまうことが気になる場合には、あらかじめカメラのレンズ部分をメモ用のステッカーで覆っておくこともできますし、使い方に慣れてくれば、最初はカメラをオフにしてウェブ会議に参加することも可能です。

 また年代がお若い方々であれば、すでにウェブ通話やライブ動画配信で、自分自身を映すことに対する免疫力(?)が、備わっていると思いますので、ウェブ会議の利用が広まるのは、時間の問題だと私は考えています。

 ウェブ会議システムのウェビナーへの応用は、OKか?

 関連してなのですが、誰でも気軽に使えるようになったウェブ会議システムですが、これを一般公開のウェビナーに使う人が出てきているようです。

 ウェブ会議のサービスは、もともとが社内用に内輪で使うために開発されたもの。その使い方を工夫して、別の目的に役立てるのは大いに結構なことですが、それを一般に公開するとなると、参加する人達のプライバシーに対する配慮も必要です。

 最近のウェブ会議システムは、参加する側が専用のソフトをインストールする必要性がなくなり、利用するにあたっての敷居が低くなりましたが、それだけに、ウェビナーに使う場合には、主催側の配慮も必要だということは、心しておくべきだと思います。

まとめ

 最初は電話に代わるものとして登場した画像付きの通話システムですが、現在の位置づけは、会議室に代わるものです。

 また、通話の品質についてですが、Skype(スカイプ)が提供され始めた頃のイメージをお持ちの方は、一度、最近のウェブ会議を体験されることを強くお薦めします。画質も音質も格段と向上していますし、スカイプのように専用のソフトをインストールする手間すらありません。

 フリーランスや在宅ワークをされている方々も、お客様への対応力を向上するために、作業環境のクラウド化を進めて使い慣れておくことが、大きなアドバンテージになるはずです。

 ん?でもやっぱり会議は集まってやることに意味があるし、自分には必要ないですか?

 確かに、実際に会って話をすることで伝わることってあると思います。その部分は否定しません。でも、全ての会議がそうでしょうか?電話なるものが登場して便利になったように、ウェブ会議も使ってみると便利さを感じると思います。

 そういえば、電話が世の中に広まってからも、「そんなものは、秘書や事務員が使うモノだ」と、そっぽを向くお偉いさんが多かったそうですが。