電源が入っていないパソコンとロウソクの写真

地震直後のブラックアウト(全系崩壊)で学んだ、情報難民にならないための経験談

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 今回の大きな地震(平成30年北海道胆振東部地震)により発生した停電は、発電所から送電網への電力の供給が一斉に全てストップしてしまうブラックアウトだったようです。

ブラックアウトって、何なの?

 ブラックアウトは、一部の送電経路(電線や変電所)の故障とは異質なトラブルです。

 実は電気は、出来上がったものをそのまま送電線に送り出すことができるほど単純ではありません。送電網全体にかかる負荷(電気の総消費量)とのバランスを取りながら、発電しなければならないのです。

 つまり、送電網につながっている全ての発電所のいわばチームプレーで、発電量を常に微調整しながら、発電しているのです。なのでチームのひとりがコケてしまった場合、他のメンバーで不足分をカバーできない場合には、不足分に見合う供給先を送電網から切り離さなければなりません。

 東日本大震災の時には、そうした対応を取ることで、ブラックアウトを回避していたことが、一般社団法人電力系統利用協議会による『電力系統が受けた大震災の影響とその対応』で、公表されています。

 今回は、何かの理由で同様の対応を取ることができずに、ブラックアウトになってしまった、ということになるようです。

スマホは、どの程度使えたか?

基地局アンテナの写真 原因は何であれ、起きてしまったことは起きてしまったこと。人間がやることですから完璧でない部分もあるのが当然ですし、なによりキッカケとなったのは自然災害ですから、今回の経験を今後に生かしてしてもらえればと思います。

 さて、自然災害で停電になると、情報が欲しいのにそれを得る手段が限られてしまうことになります。私は、スマホがあるので大丈夫と思っていたのですが、残念ながらそうはならなかったです。

 何が起きたのか、記憶がフレッシュなうちにまとめておきたいと思います。

 地震直後の状況

 眠りが深かったせいか、揺れが収まった後しばらくベッドから動けなかったです。起き上がった時はすでに停電していました。一階で休んでいる両親に声をかけ安全を確認し、次第に目が覚めてくると、震源地はどこで地震の規模はどうだったのかが気になります。

 私は、地震や気象情報をツイートしているアカウントをリストにしてありますので、そこからチェックです。大きな地震だったことがわかりました。ついでにひと言つぶやいて、ツイートのチェック。以前に震災を経験された方々が、そのときすでに「暗いうちは動かない方が良い」、「足元には十分注意を」といったことをつぶやいていました。

 この時に、停電が遠く離れた旭川や函館でも起きていることを知って、「停電が長引くのではないか?」という、なんとなく嫌な予感を覚えました。

地震から約7~8時間後

 地震が起きたのが午前3時過ぎ。午前中早めの時間は、ストレス無くネット上に接続していたと思います。ところが、食事や片付けなどを終えて昼近くなってからでしょうか、インターネットの接続が非常に悪くなっていました。

 私のスマホは大手キャリアによるiPhoneとsimフリー(MVNO)のAndroidです。

手に持ち上げられたスマホを写した写真 iPhoneのほうは、電波はつかんでいるのですが(多分通話はできたかも知れませんが確認していません)、検索を使ってもデータがさっぱりダウンロードされてきません。ツイッターも通知は来るけど、つぶやきがダウンロードされにくい状態に。

 Androidのほうは、電波をつかむことすらできにくくなっていました(通話もできなかったのではないかと予想しています)。ネットラジオも接続できませんでした。

 そんな中、スマホでのネット接続について、ツイッターで丁寧に反応して下さる道外の方がいて、本当に心強かったです。

 この段階で、今回の停電はやはりただ事ではないと思い、ろうそくの準備です。ろうそくは、仏壇がある家ならストックがありますよね。我が家は電気以外のライフラインは来ていたのと、食材は、自分の都合もあって、まとめ買いをするほうだったのが幸いしました。

地震から約11時間後

 電気が復旧したと最初の情報が入ってきたのは、午後2時を少し過ぎた頃でした。情報提供されたご本人は、皆一斉に電気が復旧したと思われていたようです。私も自分の家の電気が復旧したときは、この界隈全てが復旧したと思ってしまいました。

 このタイミングと合わせるように、大手キャリアのネット接続が少しずつ良くなってきたように感じました。

 私の自宅の電気が復旧したのは、停電からほぼ13時間後の午後4時頃だと思います。日が落ち始める前でした。ところが、日が落ち始めてから外に出てみて愕然です。道路を挟んだマンションはまだのようでしたし、信号機もあちこちで電気が入っていません。

 今思えば、同じ区画内に入院患者のいる病院があることが、幸いしたのかも知れません。第一報を下さった方のご自宅も市立病院の近くだったことを後になって知りました。

地震から32時間後

 午後から地下鉄が動き出すという情報が入ってきましたので、復旧エリアが広がっているだろうと近隣を歩いてみました。すると、電気が復旧しているエリアとそうでないエリアとが、まだら模様のように混在していることがわかりました。

 ブラックアウトの場合には、負荷との兼ね合いを見ながら、少しずつ電気を通し始めることが必要なのは理解できます。であれば、よく考えてみると、まだら模様のように復旧させるほうが、全体的に安心感が広がるように思います。

送電塔の写真 この時点では、iPhoneのほうは、いつも通りにデータのやり取りができるようになっいましたが、simフリーのAndroidのほうは、まだ電波をつかみにくい状況が続いていました。外国からの観光客のみなさんは、基本的には、simフリーのスマホしか使えないはずですから、困った方が多かったはずです。

 ただ、同じくsimフリーのスマホを使っている千歳にお住まいの友人は、電気の復旧が早かった駅前まで出向いて試してみたところ、たまっていたメッセージやらメールが一気にダウンロードしてきたとのことでした。

 多分ですが、基地局に電気が通っているかどうかの差なのだと思います。これは教訓になりますね。

今回学んだ教訓

 この投稿をアップしてから、いくつかフィードバックをいただきましたので、それらを追記する形で、今回のブラックアウトで学んだ教訓を以下にまとめておきます。

ラジオは必要

 今回の経験で思い出した映画があるのですが、それは『インデペンデンスデイ』。

 あの映画は、ネットを使わずに、無線の電信信号で、エイリアンの弱点を世界各国に伝えるというのがオチでした。

 というワケで、状況が落ち着いたらラジオを調達しようと思っています。テレビに映っていたのを見かけたのですが、手動でくるくる回して発電できるやつが良さそうですね。

 ネットで検索してみたら、ライトも付いていて2千円程度のようです。

スマホの補助電源を準備・確認しておく

 私の場合ですが、スマホ充電用のバッテリーパック(4~5回は充電できます)を持っています。それに加えて、ノートパソコンがありますので、どちらもフル充電の場合であれば、まあ2日程度は持つと思っています。

 パソコンから充電する場合ですが、充電できるできないの組合せもあるようですので、一度試しておくことをお薦めします。私の場合、パソコンの電源がオフの状態のままだと、充電は始まりません(充電が始まるとスリープになっても充電が続きます)。

 車をお持ちの方であれば、USBで電気を出力してくれるソケットが販売されていますので、ひとつ用意しておけば、スマホの充電に困ることはなさそうです。

必要な場合には、移動してみる

 どうしてもネットに繋がらない場合には、大きな施設の近くに移動してみるという手があるようです。

 たまたま私の場合は、MVNOのほうが復旧に時間がかかったように見えますが、接続に全く問題無かったという方もいらっしゃいます。

夜間はむやみに動かない

回収した割れたグラスの写真 恥ずかしながら、もう少しのところで足に怪我をするところでした。

 せっかくツイッターで、注意を促してくれている人がいたのに、スマホのライトが明るいので大丈夫だろうと思ってしまったのです。リビングをざっとながめて、異常無しだと判断して普通に歩き回っていました。

 ところが実際は、写真のようにサイドボードから床に落ちたグラスが飛び散っていました。サイドボードの扉が開いていれば、気付いたかも知れませんが、閉じた状態になっていたのです。

 踏まなかったのは、単なる幸運です。経験者の助言が耳に入らない自分を発見する結果となり、これは大きな教訓になりました。

食材は、常に多めに揃えておくくらいでちょうどよい

 セイコーマートのお弁当(各店舗で調理する)を買うための長蛇の列を見て思ったことは、手元に常に数日分くらいの食材があるって、とても大切なことなのですね。ましてや、食事を調理する毎日を面倒だと思っては、いけない(自戒を込めて)。

 外食やお総菜に頼りきっていると、今回のようなことがあったときに、困ることになってしまいます。

 つい先ほども、近所のコンビニの様子を見てきたのですが、食料の棚はいまだに空の状態です。テレビのニュースでも、スーパーに長蛇の列ができていることが報道されていましたが、一度止まってしまった物流を再開するのは、これまた大変なことなのだろうと想像します。

まとめ

 自宅の電気が復旧して早速見たニュースで、札幌の市役所が、スマホの充電用に電源を解放していたというニュースを流していました。

 市役所は自家発電でしょうが、そのエリアをカバーする基地局がどうだったのかが気になります。つながりにくかったのであれば、今後の課題ということになりそうです。

 セキュリティーを考えると簡単にはいかないとは、思いますが、インターネット接続を開放する場所があっても良いように思います。

 その他、今回の停電で感じたことを意見として、あえて挙げておきます。

 今回のことが、原発再稼働につながらなければいいのだけど

 今回のブラックアウトが、泊原発再稼働への理由にならないことを願いたいものです。産業的には、今回のブラックアウトによるダメージは大きいとは思いますが、大きな問題や混乱をまねかなかった意味も大きいと考えます。

 また、私達ひとりひとりも、多少の不都合はみんなで乗り越えられるよう心の準備をしておくことが大切だと感じました。そういう意味では、炊き出しをされていた飲食店さんやボランティアの方がたくさんいたようで、心が温まります。

 また、信号がともっていないにも関わらず、事故や大渋滞が発生しているということは耳にしませんでしたから、ブラックアウトとはいっても、海外のドラマのようなことにはならないのですね。日本らしいといえば、そうなのかも知れません。

早めの発表を強く希望します

 現場では、ブラックアウトが起きたことがわかっていたはずですから、もっと早くに発表されるべきだったと思います。

 そういえば、東日本大震災の時は、メルトダウンという言葉が出てくるまで相当時間がかかったと記憶しています。

 発表を押さえたのが北電なのか政府の側なのかはわかりませんが、もう少し一般市民のことを信頼しても良いのではないでしょうか。

 私達としても、いつもの停電とは異なって、復旧には「少しずつ段階を踏みながらの作業になるので時間がかかる」ということがわかっていれば、安心感が違ったようにも思います。

 

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