ワードプレスの新しいバージョン、5.0の正式リリースがいよいよ間近に迫ってきました。これに先だって、公開候補版のダウンロードができるようになりましたので、私もサイトのひとつに導入してみました。
お楽しみは、それに含まれている新しい標準テーマ、Twenty Nineteen(2019)がどのようになっているのか、です。
◆ ワードプレス5.0では、入力方法が大きく変わる
テーマの話題に入る前に、ワードプレスの新バージョン5.0について少しだけ説明しておきます。
新バージョンで大きく変わるのは投稿の編集機能(エディター)で、実は今、この文章も新しくなった入力画面を使って、入力しています。

”Gutenberg(グーテンベルグ)”と名付けられたこの入力方式は、投稿をひとかたまりのデータとして扱うのではなく、その中に含まれている段落や画像などを、ひとつひとつ独立したブロックとして扱うようになっています。
こうすることで、これまでよりも自由度の高い編集作業が可能になります。
おかげで、このように段組をすることができるようになりました。
また、段落の始めの一文字をスペースにすることができるようになっていることも、ポイントが大きいですよね?これだけでも、ずいぶんと読みやすくなる気がします。
あ、でもこれは私の年代故かも知れません(滝汗)。
段組と同じくらい便利になったと思う機能は、ウィジェットをブロックとして扱うことができることです。
例えば、みなさんがよく使っているウィジェット(ブログパーツのことです)の『カテゴリー』を本文中に表示することができます:
これは、便利ですよね?
これまでは、サイドバーやフッターなどの決められた場所に表示するしかなかったわけですが、本文中に表示できるとなると、新感覚のレイアウトで、ページができあがりそうです。
この他にも、文字や画像の大きさの調整(詳しくはこちらの投稿)など、このエディターのおかげで、楽になったことがたくさんあります。
◆ 新テーマTwenty Nineteen には、サイドバーがない!
さて、ブロックを組み合わせるように、画像やウィジェットなどを投稿文の中に配置できるようになったわけですが、それって、本文だけではなくて画面全体でできるなら、ちょー便利そうですよね?

そうなれば、横書きという制約はあるものの、新聞や雑誌のようなページができてしまうのではないかと、妄想が広がります(笑)。もしかすると、新しい Twenty Nineteenは、既にそうなっているかも知れません。
そんな期待感から、正式版のリリース前に配布され始めた試用版を使ってみることにしました。新テーマのTwenty Nineteenは、ダウンロードするWordPress 5.0に含まれて配布されています。
使い始めて最初に気付いたことは、サイドバーが無いということです。ウィジェットを置くことができるのは、フッター(ページの最下部)に2カ所確保されているだけです。
この意図は、新エディターを使ってみた感じから理解できるような気がします。これまでサイドバーに表示していたものは、必要であれば、本文中にブロックで差し込めばOKですから。
で、実際にそれを試してみたところ、挿入したウィジェットを右寄せに指定すると、ご覧のように、あたかもサイドバーがあるかのような位置に表示されます。

ただし、このレイアウトはパソコン表示の時だけで、スマホで表示してみるとうまく行きません。私のスマホのサイズでは、カレンダーの右側が切れてしまいます。また、この状態で、タテにウィジェットを並べようとすると、挿入する位置が段落の次になりますので、スマホで表示すると段落とウィジェットが交互に表示されることになってしまいます。
まぁ、考えてみると、サイドバーにいくつものウィジェットを並べるのは、スマホでの表示には優しくないですよね?というか、以前のように長いサイドバーを使っているサイトが減ってきている理由は、その部分だと思います。
◆ 新テーマTwenty Nineteen は、完全なWYSIWYGになっている
Twenty Nineteenでは、この部分について完全に対応していて、画像の大きさや位置だけではなく、テキスト文章が自動改行される場所に至るまで、投稿画面内で確認しながら入力することができます(WYSIWYG: What You See Is What You Get)。
入力方式が、ブロックの組合せになったとはいっても、投稿を作成中に出来上がりのイメージが正確にわからなければ、使いにくいですよね?
論より証拠で、ショートビデオを作成してみました(2分41秒)。
その他の特徴としては、リンクの文字列の色を簡単に変更できるようになっていることぐらいでしょうか?アイキャッチ画像を指定すると、ドーンとトップに表示されるのは、確かTwenty Seventeenでも同じだったように記憶しています。
試しに作成してみた固定ページはこちらです。古い投稿記事をブロックを使って再生したものも掲載してみましたので、Twenty Nineteen がどのような感じなのかのイメージは掴めると思います。
テーマとしてはとてもシンプルですが、WordPressの標準テーマは、「細かいことは、cssなどのコーディングで対応してね」という感じのものが多いので、これをベースにしてあとはご自由にということなのだと思います。
◆ 結論:まだ始まったばかりで、ユーザ側にも慣れが必要
WordPressを率いるMatt Mullenweg氏は、「ワードプレスの目指すところは、出版の民主化です。」と語っています。

新しいエディターの名称を、活版印刷の父として歴史に名前を残しているGutenbergと名付けたことから想像するに、今回の変更は、ウェブサイトのデザインや使用体験を一新するための第一歩だと考えているように思われます。
すると、私のような一般ユーザは、今後出てくるテーマを楽しみに待つしかなさそうです。特に、WYSIWYG機能については、これまでにはなかった便利さを感じますので、対応したテーマがこれからどんどんと登場してくるのではないでしょうか。
でも同時に、私達ユーザの側も、お決まりの定型タイプ的な発想から脱却しなければならないはずです。自分にあうテーマの探し方も変わりそうです。
私の場合は、これまではトップページでウィジェットをおける位置を中心に考えていましたが、今後は作成するページ全体の柔軟性がポイントになりそうな予感です。
というわけで、進化し続けるワードプレスに、どこまでついていけるかなぁーっと(滝汗
コメントを残す