スマホ決済の前にセキュリティーソフトを導入しよう

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腑に落ちないPayPayの騒動

 スマホ決済が何かと話題です。私はまだ使っていませんが、子供達に話は聞いていて、「随分と便利になっている」ということは知っています。

 年末年始にかけて大きな話題をさらった感があるのがPayPayです。「100億あげちゃう」のキャッチコピーを掲げて登場したスマホ決済サービスですが、さすがにインパクトがありましたよね?

 でもオチが日本風でした。キャンペーンが大々的に報じられてしばらくたった頃に、「PayPayでの使用に登録したクレジットカードに、架空請求されている」というニュースが流れてきたのです。

 こんなニュースを耳にしてしまうと、私に近い年代の多くの方々は、「スマホで支払いなんて、危ないことをするかだ」なんて思われたのではないでしょうか。

 でも私がこのニュースを耳にして思ったことは、日本風な「出る杭は打て」です。ポケモンGoの時もそうでしたし、古くはインターネットが登場したときもそうでした。

 この流れは、新しいことが大きな話題になったときの定跡です。みんな一斉に同じことを報道し、しかもフォローアップの報道は無いので、悪い印象のまま終わってしまうお決まりのパターンです。

 こんな時は、情報は出所にあたれです。事の真偽を確かめようと、PayPayの公式サイトを覗いてみると、やはりありました:

「 悪意ある第三者が何らかの方法で、外部で入手したセキュリティコードを含むクレジットカード情報が利用されたことである可能性が高いため・・・ 」

 つまり、PayPayからカード情報が漏れたわけではなく、別の理由で漏れた可能性が高いということです。

 私の考えは、カード情報を登録する際に使用した機器や接続の管理のほうに原因があるのではないか、ということです。大きな話題になったために登録が一時に集中し、その中にセキュリティ意識の甘いユーザが多く含まれていたと考えるほうが、私的には、納得がいきます。
 

スマホからカード情報を入力するのは危ないことか?

 以前の投稿(パスワードはどこから漏れるのかを、考えてみた)でも触れましたが、技術力を悪用している人達が、残念ながら世の中には存在します。

 なので、なんの注意も払わずに、 カード情報をホイホイと安易に入力することは、スマホかパソコンかを問わず、私的にはかなり不安です。

 警視庁のウェブサイトにも、以下のような記述がハッキリと記載されています:

スマートフォンは携帯電話とは異なり、パソコンに電話機能が付いたものと考えてください。このため、パソコンと同様のセキュリティ対策が必要です。

 また、オンライン取引のサービスを提供している金融機関のウェブサイトにも、ユーザが使用する機器やネット接続について注意を促す説明があることが多いようです。

 例えばみずほ銀行のサイトでは、スパイウェアについてや無線LANでの接続、またスマホで利用するにあたっての注意なども丁寧に説明されています。

 そうなのです。クレジットカードの利用を含めて、ネット上で他人には知られたくない情報をやりとりする場合には、正しく怖がることが必要なのです。

 何の予備知識もない状態では、「交通事故に注意するすべを知らない小さな子供」のようなものです。
 

でも、iPhoneは大丈夫だと聞きましたが違うのでしょうか?

 はい。金融機関による説明だけでは、わかりにくい部分があるようですので、少し詳しく説明してみましょう。

AndroidとiOSとでは状況が異なる

 iOSの場合には、事実上 Apple によるチェックが入ったアプリしかインストールできないようになっていますので、悪意のある機能が隠されているものを、知らないうちにインストールしてしまう心配は、今のところはないようです。

 同様に、Androidの場合であってもアプリの入手先をGoogle Playのみに限定してしまうなら、セキュリティソフト(アプリ)は不要、という考え方もあると思います。

 でも、セキュリティーの甘いWifiに接続したときに、注意を促してくれるのはセキュリティソフトですし、情報関連の技術というのは日進月歩の世界ですので、守る側としても最新の技術を手にしておくことの意味は大きいと思います。

 また、サイトやメールに表示されている怪しいリンクを 何かの拍子に 誤ってクリックしてしまい、意図せずアプリをインストールしてしまうということも、起きないとは限りません。
 

  フィッシングサイトについても同様です。最近のものは、本物そっくりの偽サイトがあったり、フィッシングサイトだとは、とっさには判断できないような巧妙なものもあるようです。

  私はまだ大丈夫ですが、年齢を重ね続けた後も不安はないかと言われると、絶対に引っかからないという自信はありません(汗

 このようなわけで、多少のコストと手間はかかっても、セキュリティソフトをスマホにもインストールしておくべきだと、私は考えています。

 最近のセキュリティソフトは、ひとつの契約で、複数の機器にインストールできるようなプランや、家族で利用できるようなプランも用意されていますし、機器を買い換えた場合にも契約を引き継ぐことができるようになっていますので、以前と比べてずいぶんとお手軽になりました。

まとめ

 安全・安心に対する考え方というのは、人それぞれだと思います。

 実は私も、クレジットカードを使い始めた頃、もう30年近く前になりますが(笑)、身に覚えのない請求がカード会社から来たことがあります。

 でも、カード会社のほうでちゃんと調べてくれて、私には負担は発生しませんでした。カード会社には、トラブルのデータが蓄積されているはずですから、架空請求かどうかということを判断するノウハウがあるのだろうと感じたことを、今でも覚えています。

 PayPayに関する報道を目にした時に、反射的に「それはヘンだろう」と感じたのは、以上のような背景からです。

  私は、 経済的な損失がないにしても、できる限りの自衛策はしておきたいタイプです。 トラブルに巻き込まれては面倒ですからね。

 でも、「トラブルに巻き込まれてしまったら、その時はその時だ」という考え方も、それはそれで一手だとは思いますし、そんな面倒なことがあるのら、使わないほうがいいというのも、もちろん選択肢のひとつです。

 交通事故と同じで、いくら注意をしていても、起きるときはおきてしまいますから。

 最後になりましたが、この投稿で余計な不安を煽るつもりはありません。こんな考え方の人もいるという程度で、ご理解下さいませ。

 

追記:スマホ決済をこぞって推し進めたい背景は?

 ところで、日本政府も含めて、みんな一斉にキャッシュレス決済を推し進めようとしている、そんな雰囲気を感じませんか?

 私の理解では、これにはふたつの背景理由があります。

 ひとつは、労働人口の急激な減少です。現金を扱うというのは、ATMの整備から考えると、大変な労力を伴いますし、店舗の運営に携わった経験がある方ならわかると思いますが、日々の現金の締め作業にも多くの時間を要します。

 キャッシュレス決済になると、そうした労力が不要になりますよね。レジの数字と現金とが合わないなんてこともなくなります。

 ふたつめの理由は、海外からの観光客の増加です。日本に来て不便に感じることのふたつは、Wifi環境の整備の遅れと、支払いが現金のみの場合が多いということなのです。

 

 

次は自動販売機のキャッシュレス化?

 東京オリンピックを控えて、こうした面での不便さを解消しておきたいと、官民が歩調を揃えるように動き出すのは、これは自然な流れだと思います。

 でも、自分には関係ない?

 そうでしょうか。コンビニのATMの利用手数料が、じわじわと有料化していることは、みなさんもうご存知だと思います。

 「現金を使うのは損」という時代は、すでにここにある現実なのかも知れません。

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