私の周りでもワードプレスに興味を持っている人が増えてきました。私は、ワードプレスを愛しちゃってる(笑)状態なので、これはとても嬉しいことです。
でも、イメージが先行してしまっている面もあるようなので、気になっていることをまとめておくことにしました。
◆ ワードプレスの使い方さえ覚えれば、ウェブサイトを作れる?
もちろん作れますよ。
特に、wordpress.comのサービスを使うならサーバーやデータベースがどうのといった知識も不要です。
でも、ワードプレスはあくまで道具ですから、文章や画像などの中身は、もちろん自分で用意しなければなりません。文章を書くことをお仕事にされてきた方は別でしょうが、自分の想いや考えを書き続けるという作業は、そう簡単なことではありません。
また、見落としがちなのは、画像を用意する手間。これが慣れないと意外と悩む点でもあります。トップページのメイン画像だけでなく、投稿のひとつひとつの内容のイメージにあった画像を探すのって、結構面倒な作業なのです。

ブログを読み歩くのが好きな方であれば、あちこちで同じ画像に遭遇した経験があると思いますが、せっかく自由度の高いワードプレスを使っているわけですから、画像についても、できるならそれなりのものを使いたくなるものです。
スマホの写真を使う場合は、最近のスマホは性能が良いので画像ファイルのサイズが大きくなりすぎですし、不要な部分を切り落としたり、フィルターをかけたくなってくると、別のソフトを使うことが必要になります。
私の場合は、CANVAというサービスを使って、使う画像を選んだり編集したりしていますが、このサービスひとつをとっても、使いこなせるようになるにはそれなりに時間がかかります。
この他にも、ネット上のさまざまなサービスと連携を取ったりとなると、ワードプレスだけを知っていてもできませんし、 サイトに機能を与えるプラグインには、独立したソフトウェアのような感覚のものがたくさんあります。
というわけで、学びたくなることが次から次へと出て来るのがワードプレスなのです。個性的に発信しようとするなら、この事は覚悟しておいた方が良いかも知れません。
参考までに、このサイトを作成するにあたって使っているソフトウェアや外部のサービスを、こちらのページにリストアップしてあります 。
◆ ワードプレスを使えば、コストゼロでウェブサイトを作れる?
趣味ならば、確かに可能です。
wordpress.comのフリープランを使えば、ホントにゼロ円です。レンタルサーバーを借りるタイプでも、月千円程度で十分です。
でも、仕事で使うウェブサイトを作るのに「コストをかけないためにワードプレスを使う」という考え方は、私的にはいただけません。「自分の時間を投資してでも、ワードプレスで作成する」ならわかります。
フリーランスの方や自分で事業をされている方の場合には特にそうなのですが、
自分の時間はタダという考えは、独立するまでの話しで、独立してからは早く捨てる
べきだと私は考えています。
外注でサイトを制作する場合には、広告宣伝費とするにしても、繰延資産や長期前払い費用とするにしても、数字が見えますから、自分が提供するサービスなりの価格に反映することができます。
でも自分の時間をタダにしてしまうと、価格設定のベースが見えなくなりますから、事業計画もクソ(失礼)もありません。
参考までに、私の周りには、何十万円もかけてサイトの制作を依頼された方がいますが、私は、その金額が高額だとは全く思いません。もちろんご本人は、それだけの金額を使っても回収できると考えたからこそ『投資』したわけで、私も、その方のやり方なら十分回収できると思っています。
私は、ワードプレス(あるいは別のサービスでも)を使って、ウェブサイトを立ち上げることは、スキルのひとつに過ぎないと思っています。
なので、「将来独立した時のことを視野に身につけておく」のであれば自作することに大賛成ですが、独立してから、一から学び始めてサイトを自分で作成するということについては、ご本人にとって、大きなプラスアルファがあるなら、という条件付きになります。
大切なのは、ワードプレスという入れ物よりも、あくまで中身(コンテンツ)のほうです。
◆ ワードプレスサイトの制作は、プロに依頼すればあとは楽ちん?
楽ちんなんてことは、ありません(キッパリ)。
くどいようですが、サイトの中で伝える内容を提供するのは、あくまで自分自身です。
業者さんによっては、写真撮影の手配だけではなく、何度も面談・インタビューをして、文章も書いてくれるサービスを提供している場合もありますが、いかにもプロが書いたっぽいそつのない文章が、自分に必要な事かどうかは、きちんと考えたほうが良いと思います。
また、「会社のパンフレットのようなウェブサイトを作って一安心。あとは放置でOK」というイメージをお持ちであれば、あえてワードプレスを使う意味はありません。
ワードプレスを使ってウェブサイトを持つことの利点のひとつは、ブログのスタイルで投稿をどんどんと追加できることですし、このことが検索を通して自分を見つけてもらうための入口になっていることです。
通常の業務をこなしながら、コツコツと投稿を続けるのは、そう簡単なことではありませんし、検索で見つけてもらえるようになるためには、これまた学ばなければならないことがたくさん出てくるのが実際のところです。
さらに、サイトの管理のことも忘れてはいけません。

サイトの管理には、セキュリティ、バックアップと更新、スパム対策といったテクニカルな面と、サイトがどの程度役立っているかというパフォーマンス面とのふたつがあります(前者については、こちらの投稿を参考にして下さい)。
このように考えていくと、
サイト作りは、外注か自作かで分けて考えるのではなく、共同作業で作り込むと考えるほうが分かりやすいですし、サイト立ち上げ後の管理方法についても判断しやすくなる
と思います。
◆ ワードプレスでサイトを作ると、検索で表示されやすい?
そんなことはないというのが、私の考えです。
私がワードプレスを使い始めた頃は、ワードプレスは検索に不利とさえ言われていました。ワードプレスのサイトは、ページ単位でデータが保存されているワケではありませんので、コンテンツ以外のデータも多く、登録しにくるボットに嫌われやすいと言われていたのです。
今は当時とは状況が異なりますが、「ワードプレスは検索に強い」というよりは、「検索エンジンに好かれやすくするための道具が揃っている」と理解するほうが正確だと思います。
つまり、手間をかけるなら、ワードプレスなら検索エンジン向けにチューニングをしやすいということで、何もしなければ他のサイトと変わらない、ということです。
◆ 文章嫌いには、ワードプレスは向かない?
ワードプレスを使った発信(他のブログも同じですが)は、文章による発信が、今のところはメインストリートになっています。なので検索から見つけてもらうことを主な目的にする場合は、現時点では、向いていないということになると思います。
話は少し飛躍しますが、以前から気になっていることがひとつあります。それは、見たこともないものを、学ぶことすら省略して作ろうとしている人達の存在です。
例えて言うなら、テレビを見たことがないのにテレビ広告を作ろう(あるいは外注しよう)と考えている人が、結構存在しているということです。このような場合の結果って、考えなくても見えているような気がしますが、いかがでしょうか?
どのような発信手段を使うにしても、まずは受け取る側として楽しんだ経験がなければ、うまくいくはずのものも、うまくきませんよね?
ワードプレスやブログも同じです。本を読むのが嫌いな人は、本を書けないように、他の人達が発信している文章を読むことがあまり好きではないという方は、現時点では、ワードプレスで文章を発信しても、うまくいかないように思います。

ところで、書くことよりも話すことが好きなので、Podcast(ポッドキャスト)の発信を、ワードプレスからしている人達も、すでにたくさんいます。
今は文章中心の検索エンジンが、音声を認識してくれるようになる日は、そう遠くないかもしれませんしね!
また、ワードプレス以外にも、発信の方法はたくさんありますので、特に個人で発信する場合には、無理して文章にこだわる必要性はありませんし、それ以前に、ネットにこだわる必要性がない場合だって多いはずです。
◆ まとめ
私がワードプレスを使い始めた頃は、別にこれが好きだったというワケではありませんでした。
何かにつけてそうなのですが、ただ単に「これ何だろう?」という興味だけだったように思います。
なのでしばらく離れていた時期もありますし、これオモシロイかもと思い始めるまでには、結構時間がかかりました。
でも、突っ込んで使っているうちに、ワードプレスを作っている人達のことやその運営の仕組みについて知ることになり、それからはもうこれしかない状態です。
そんなワケですので、「ワードプレスって、何だろう?」と興味を持たれた皆さん、私が仲間と主催している『ワードプレスを使おう会 in 札幌』に、気軽に参加してみて下さいね。
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