ネット上で「フォロワーの売買」に関することが話題になっています。
NHKが先日放送した番組『追跡!ネット広告の闇 水増しインフルエンサー』がきっかけだと思います。取材班が、実際にインスタグラムのフォロワーを買って、どういう仕組みでフォロワーを販売しているのかを突き止めたというものでした。
折しもその数日前なのですが、私のインスタグラムに他の誰かがニューヨークでログインしたとの通知が表示されたばかりでした。使っていたパスワードが8桁しかありませんので、今時としては少々甘かったようなのですが、ちょうどそんなタイミングでしたので、興味津々で番組を視聴しました。
テレビ放送された番組は、まだNHKオンディマンドで視聴することができますので、ネタバレになりますが、私がこの番組から学んだことを、ここでシェアしておきたいと思います。
◆ 販売されるフォロワーは、本人が知らない間に販売されている場合がある!
ネット上でフォロワーや「いいね」が販売されているということは、私も知ってはいましたが、その中身は人間が作った本物のアカウントではなく、ボット(コンピュータのプログラム)が自動的に作成したものだろうと、勝手にそう思っていました。

でも、それだけではないのですね!
ボットが作成したものに加えて、 使わなくなって放置になっているアカウントなど、パスワード管理が甘いアカウントが含まれているようです。
よく考えてみると、「パスワードを無くしてしまったので、新しいアカウントを作成した」って、SNSのあるあるですよね?そこを狙うというのは、敵もさるもの引っ掻くものです(笑)。
番組では、パスワードが漏れてしまったと思われる人を紹介していました。知らないうちに自分がフォローしている人が増えていれば、普通に考えれば本人が気付くし、気付けば「パスワードが漏れているのでは?」と疑うはずです。
でも、年端もいかない子供達や大人でも無頓着に使っていると、そうもいかなということが浮き彫りになっていました。ネットリテラシーが低いとえばそれまでですが、不特定多数に向けて発信する仕組みを使うということは、それなりの責任が伴うということを、改めて、思い知らされました。
◆ 無料の便利ツールには、要注意!
そして今回の報道で、最も驚いたのが無料で公開されている便利ツールのウラに隠れていた仕組みでした。
インスタグラムは、スマホからしか投稿できない仕組みになっているのですが、パソコンからも投稿できますよというサービスを提供する代わりに、「あなたに代わって、他人をフォローしたり投稿したりすることがあります」と、利用規約の中で示しているサービスが見つかったことです。
これは、かなり相当コワイです。
ネット上で何かの無料サービスを使い始めるときに、利用規約を細かなところまで読む人なんて、そうそういないでしょうから、「これは便利!」と、飛びつく人が多いのもうなずけます。さらに今回のようなケースの場合には、パソコンから投稿するわけですから、利用し始めるにあたってインスタグラムのユーザ名やパスワードを入力することに、なんの疑問も浮かばないずですよね?
ネット上には、便利で無料のサービスがたくさんありますが、その引き替えになるものが自分の意思とはそぐわないものが出てきているということですので、これは自分への戒めも含めてなのですが、注意するべきことのひとつとして肝に銘じておくべきだと思います。
◆ フォロワーを買う人達とは?

話は少し飛躍しますが、店舗の集客目的で、サクラに行列を作らせているということが大きな話題になった時期、ありましたよね?マクドナルドが新商品の販売開始にあたって、サクラを使ったということもありました。
こうしたやり方は、もう無くなったのかと思っていましたが、ネット上には今でも『サクラサイト商法』なる言葉があって、消費者庁のサイトでは専用ページで注意喚起がなされています。
ネット上のインフルエンサーと呼ばれる人達が、フォロワーを購入して数を水増ししてしまうのは、自分達の評価がフォロワー数と直結しているという事情があるからです。企業から「これこれの商品を押して欲しい」との依頼を受ける際に、フォロワー数によって、報酬が異なるのだそうです。そりゃ、そうでしょうね。
数字になっていることで評価することが公平であるみたいな雰囲気が日本社会では強いので、仕方がない面もあるとは思います。でも、フォロワーを買うことを勧めるコンサルタントがいるということや、「自分の周りではみんなやっていること」と、躊躇なく言えてしまうような状態になっているということは、情報の受け手である私達も知っておくべきだと思います。
誤解されては困るので、念のためでが、私はフォロワーを買うことをここで断罪するつもりはありませんよ。私の考えは、受け取る情報にはバイアスがかかっている(この場合はゲタを履いている)ということを知っておくべきだ、ということです。これはちょうど、マスコミが広告主を抜きにしては事業が成立しないのと同じことです。
◆ サービスを提供する側としては、どうするのかな?
こうなってくると私的に気になるのは、インスタグラム(フェイスブックの子会社です)がどのような対処をするのか、あるいはしないのかです。

インフルエンサーとの相性が良い
最近のソーシャルメディアは、AIまで導入して、ユーザが安心して利用できる環境を維持しようとしているようですので、何らかの対応を取るということは、そう難しいことではないように思うのですが、素人考えでしょうか。
インスタグラム側が、利用規約を厳格に運用するなら、フォロワー数を水増ししているアカウントは閉鎖されることになりそうですが、そこまでするかどうかは、インスタグラムの考え方次第ということになります。
余談になりますが、SNSも長く使っていると、不自然な雰囲気が漂っているアカウントが分かるようになります。特にTwitterでは、そのアカウントの投稿数、投稿内容、フォロワー数、フォロー数、他のユーザとのエンゲージメント、アカウント登録日などを眺めてみると、それらの数字のバランスが不自然な場合があります。
バランスが不自然だからといって、そのアカウントが悪意のある隠れた意図を持っているとは限りません。でも、なんとなく避けておこうという感覚が、自分の中にあることは確かです。フォローされても放置しておくと、こういうアカウントはすぐにいなくなります。
◆ まとめ
私、思うのですが、フォロワーを買うということは、「自ら学ぶ」ことを捨ててしまうことではないでしょうか?テストでカンニングしてその場しのぎをするのといっしょで、経験や実力が伴っていなければ、後々の踏ん張りどころで、なにもできない状態に陥りそうです。
これはソーシャルメディアのビジネス活用に限ったことではありませんが、コツコツと地道に、自分にあった方法で思考錯誤を重ねていくのがベストな方法だと、私は考えています。
あ、このブログを読みに来て下さっている皆さんは、フォロワーを買うなんて事は考えませんよね?
それと、「無料で便利」なサービスだからといって、ノーガード戦法で、なんでも使い始めるのは止めにしましょう。SNSのログイン情報などを登録するようになっている場合は、特に注意です。
最後になりましたが、冒頭で紹介したテレビ番組の内容は、記事にもなっています(こちら)。長文ですが、テレビ番組を見逃した方には、絶対お薦めです。
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