フリーランスの集客とイベントとウェブサイトの関係

Marketing Stragegyの文字を見上げる女性

みなさん、発信してますか?

 先日、イベントの集客について質問をいただきました。手芸品を販売するためにイベントで出店をしているけど、いつも赤字。そこで、ウェブサイトを作ることを考えていてワードプレスに興味がある、ということでした。

 そこで今日は、フリーランスや個人事業の場合のイベントと集客の関係について、また、ウェブサイトを持つことの意味について、私なりの考えをまとめておきます。

そもそも『集客の場』と『販売の場』は別である

 まず、フリーランスや個人事業者の場合、集客の場と販売の場を同じにしてしまっている人がとても多いように思います。マーケティングの考え方では、イベントに参加したり主催したりする目的は、「まずは自分(または商品・サービス)を知ってもらい、次につなげる」ことです。その場で収益をあげることではありません。

 企業がイベントに参加する場合にも、市場調査目的ということが多いはずですが、いずれにしてもその場で収益を上げるためではないはずです。

ノートにCommunity Eventsの文字と、ペン
身近なコミュニティのイベントに参加しよう!

 いや、そうではなくて、「自分は、その場で収益をあげることが目的で、イベントに参加しています」という場合には、そのための集客が「既に済んでいる」ことが必要です。

 で、フリーランスや個人事業の場合には、まず自分のことを多くの人に知ってもらうのが、最初の一歩です。

 出店する際には、自分(の商品・サービス)のことを既に知っている皆さん向けに、出店のお知らせします。お知らせする方法として、ネット上ではSNSやブログ、メールマガジンなどなどを使うと思いますが、この

お知らせのことを「集客」と勘違い

している方がとても多いようです。

 自分の事を知らない人に向けて『販売目的の案内』をしても、スルーされる可能性が高いですし「押し売りみたいで不躾な人だ」とレッテルを貼られてしまうことだってあると思います。それに、そもそもSNSやブログで告知をしても、広告と組み合わせるならハナシは別ですが、自分を知らない人には届かないと考えた方が良いと思います。

 このようなワケですから、フリーランスや個人事業で、特に店舗をもたないサービスを提供しているような場合には、「集客の場」と「販売の場」とは別に考えて、まずは自分の事を知ってもらうことから始めなければなりません。

 このように段階を踏んでいれば、「欲しいものがある(かも知れない)」という期待感とともに、出店先に来てくれる人が中にはいるはずです。こうして興味を持って下さった人達が、お客様になってくれるかも知れない人達です。

出店前に勝負は決まっている

 個人事業の方で、イベントでの出店経験のあるみなさんは、記憶を辿ってみていただきたいのですが、売上げの多くは知っている人だったという場合が多いのではないでしょうか?

 このように、「まずは知ってもらう」ということを抜きにして、いきなり売上げが立つということは、あまり期待できません。少額のものであれば、通りすがりの人が足を止めてくれて展示商品が売れることもあるでしょう。でも、呼び込みや販売トークがよほど上手くないと、満足な売上げを立てることは難しいはずです。 

 では、事前の集客はどうするか?

 自分が動くだけでは限界がありますので、SNSなどで発信している方が多いと思います。でもここでの注意も、SNSは交流の場であって、宣伝や売り込みの場では、本来はないということです。

 自分は何をしている人かは、明らかにしておくべき(ブログなどへのリンクだけでも十分)だと思いますが、投稿が宣伝的なものばかりになってしまっては、知らない人にフォローされる可能性は小さくなり、「交流」が広がっていきません。すると結果として「つながっているのは知人のみ状態」になってしまいます。

 ゆるく交流をすることから始まって、自分がやっていることに興味を持ってくれる人が出てくるのが、SNSのオモシロイところだと思います。このあたりのSNSをどう使うかについては、以前にニュースレターでも紹介した『共感SNS』(ゆうこす著)が、大いに参考になると思います。

見慣れた物やサービスの場合は、「知っている感」がプラスに働く

手に持たれた4枚のタロットカード
カード占いにもマーケティング?

 出店して販売するものやサービスでも、見慣れているのであれば、ぐっと距離は近くなります。季節の農産物がそうですし、サービスであれば、例えば、いつも同じ場所で見かける占いなんかは、良い例かも知れません。

 占いというと、どういうことをしてもらえるのかのイメージがありますし、いつも同じ場所で同じようなセットアップで何度か見かけているうちに「知っている感」ができあがります。なので定期的に行われているイベントでの出店であれば、繰り返し出店することが大切ということになります。

 似たような話としては、毎年恒例のお祭りの出店。「いつも変わらないなぁー」と思ってしまうようなお店の方が人を集めていて、「ん?これ新しいかも」というお店って、あまり人を集めていないことのほうが多いですよね?そんなふうに感じているのは、私だけでしょうか?

ウェブサイトは、集客の役に立つのか?

 これ、誰もが持っている疑問だと思います。

 特にフリーランスや個人事業の場合には、サイトの作成・管理・更新に割くことができる時間(あるいは投資できる資金)は限られているのが普通だと思います。なので「見合った効果は出るのか?」ということを考え始めると、なかなか手が出ないものです。

 私は、もちろん効果があると考えている派です。そう考える理由を、ここでは3つ挙げておきます。

ウェブサイトは、自分の商品・サービスを「遠慮無く」紹介できる場であること

 以前何かのセミナーで学んだことなのですが、遠慮無く自分の商品・サービスを語ることができるのは、自分のウェブサイトとメルマガだけなのだそうです。

 SNSが向かないのは先ほど説明した通りですから、自分の商品やサービスをまずは心置きなく説明し、紹介するだけでも大きな意味があります。

ウェブサイトを持つことで生まれる『余裕感』が大きいこと

 フリーランスや個人事業の方は、異業種交流会やセミナー、勉強会などに積極的に参加して名刺交換をされる方が多いはずです。

 で、ウェブサイトを持っていると、そうした場で、

聞き役側に回ることができる!

ことがとても大きな利点だと、私は考えています。ウェブサイトがあると、焦ってその場で説明しなければならない理由がなくなる余裕、これはメチャ大きいです。

 アクセス解析のデータを取っていれば、名刺交換をすると必ず何人かが、ウェブサイトを訪問してくれることが分かります。サイトを作っても見に来る人はいないと勘違いしている人が多いですが、そんなことはありません。

 で、このことが体験的に腑に落ちると、自然と聞き役に回り始めることができるものです。

 同様に、イベント案内のちらしや名刺に、ぎっしりと説明的な文章を入れなくてもよくなります。これも余裕の部分だと思います。特にチラシは、チラシなんだか業務案内なんだか分からないようなものをたまに見かけますよね?

 余談ですが、私なんかはトシのせいもあって、字がぎっしりと詰まったチラシに目を通すのは、メチャシンドイわけです(笑)。

 SNSを使う場合も同じです。SNSでは、プロフィール欄にリンクを貼ることができますから、広告宣伝的な投稿はできるだけ控えておいて、交流することをメインに投稿することができます。興味があればサイトを覗いてもらうくらいのスタンスで使うと、随分と気が楽になりますし、何よりもSNSを楽しむことができます。

掌の上にCRMの概念図
小規模事業にもCRMが必要な時代?

投稿記事を充実することで、検索から訪問してくれる人が出てくること

 この点に興味がある方が多いかもしれませんが、これには時間と労力がかかります。このサイトも検索から見に来て下さる方が定常的になるまでに、感覚的にですが半年以上を要しました。

 また、検索から来られる方は、何かを調べているワケですから、必要な情報が分かればいいわけで、そうした方の中から受注に繋がるまでには、単に投稿を増やすだけでは解決できない部分がたくさんあります。

 そうした意味では、腰を据えてサイトを作り込んでいくことが必要なのですが、一度サイトの形が出来上がってしまえば、無理のない範囲で、コツコツと積み上げていけばOKです。

まとめ

 さて、冒頭の質問にもどって、イベントへの参加を販売目的の出店とするのであれば、そこから遡って一歩手前で、そのイベントに来店してもらうための、いわば地ならし的な活動が集客となります。

 あるいは、イベントでの出店を集客と考える場合も、もちろんあります。

 例えば、都会からは離れた場所で、陶器や木工品などを制作販売している場合やネット上で通販をする仕組みが出来上がっている場合には、イベントでは販売することに力を入れるよりも、たまたま立ち寄った方々(事前の集客がない)に実店舗やサイトを訪問してもらうことにフォーカスし、印象づけるための工夫を凝らすことになります。

 大切なことは、その場限りの一回だけで「知ってもらう」から「購入してもらう」までやろうとしても、うまくはいかないということです。

 一歩一歩で、行きましょう♫