WordPress の翻訳に便利なLocoTranslateの使い方

 インストール型の WordPress を使う醍醐味は、なんといっても豊富なプラグインを使ってサイトに様々な機能を持たせることができることです。

 メルマガの発行から、チャット機能、予約の受付などなど、便利なプラグインを使いこなせるようになると、もう WordPress から離れられません(笑)。

 でもここで問題になるのは、便利そうなプラグインも、いざ使い始めてみると、一部の表記が英語のままになっていたり、日本語にはなっていても細かな表現が自分のサイトと合わない、ということが多々発生します。

 そこでこの投稿では、そんなときにとても便利なプラグイン、LocoTranslate を紹介します。使い方も、とても簡単です。

◆ テーマやプラグインなどの翻訳は、そもそも誰がやっているのか?

 LocoTranslate の使い方を理解するために、まずは背景として、WordPress の多言語化がどのように行われているのかを理解しておきましょう。

さまざまな言語のこんにちはを背景にした男性の写真
WordPressは多言語で提供されている

 WordPress の翻訳も、ボランティアが手作業で行っています(こちら)。プログラミングはボランティアがやっているということは、耳にしたことがあると思いますが、翻訳作業も同様です。

 プログラミング言語は世界共通ですが、画面に表示する言葉の部分は、何カ国語にも翻訳されなければなりません。それをやってのけているのが世界中に広がっている WordPress のコミュニティーなのです。

 このことだけでも感動ものですよね?

 翻訳作業には誰でも参加できますが、用語の統一や翻訳にあたってのガイドラインもきちんと定められて、訳されたものはダブルチェックが入るような体勢になっています。興味がある方は、 WordPress Codex 日本語版のこちらのページをご参照下さい。

 で、翻訳が済んだ量が規定値以上になると、「言語パック」としてそのテーマやプラグインをインストールする際に自動的に配布され始めるようになっています。

 LocoTranslate は、この配布されてきた言語パックを自分のサーバー内限定で、自分用に編集するためのツールとお考え下さい。

◆ WordPress の表示言語を変える仕組みとは?

 さてそうすると、「言語パック」とはなんぞや?ということになると思いますので、WordPress サイトの表示言語の切り替えがどのように行われてるのかを、説明しておきます。

◇ 表示言語の設定と「言語パック」

 この投稿をお読みいただいている皆さんのほとんどは、日本語版の WordPress をお使いだと思いますが、日本語版を使っていることと、サイトで表示する言語とは、実は同じとは限りません。

 というのは、日本語版をインストールすると、デフォルトで表示言語が日本語に指定されているだけで、これはいつでも変更可能です。

 表示言語の設定は、管理メニューの「設定」→「一般」にある「サイトの言語」で選択します。試しに、この欄を他の言語に切り替えると、管理画面と公開しているサイトの表示がその言語に切り替わります。

 あ、念のためですが、投稿した文章などが翻訳されるワケではありませんよ。WordPress に含まれているテキスト部分(わかりやすい例としては、『ログイン』)の表示言語が切り替わるだけです。

 テーマやプラグインの場合には、それをインストールするときに「サイトの言語」で選択されている言語の言語パックがあれば(その言語への翻訳が完了していれば)、それが自動的にインストールされるようになっています。

◆ LocoTranslate の使い方

WordPress のプラグインの公式ディレクトリで表示されるLocoTranslateのスクリーンショット
インストールはWordPressの公式ディレクトリーから

 LocoTranslate のプラグインは、新規追加の検索欄に “loco” と入力すれば、すぐに見つかります。インストールが完了したらすぐに「有効化」して大丈夫です。

 有効化すると、管理メニューに “Loco Translate” の項目が追加されていますので、そのサブ項目の「プラグイン」をクリックしてみましょう。

 インストールされている全てのプラグインのリストが表示されるはずです。ここまで確認できれば準備OKです。

◇ まずは翻訳するファイル(言語パック)のコピーを作成する

 管理メニューの「Loco Translate」→「プラグイン」を選択して、表示されるプラグインをひとつ選んでみましょう。

1.翻訳が存在する場合

LocoTranslateで、プラグインのひとつを選んだ際の表示例1
フォルダーがシステムになっていることに注目

 上の画像は、翻訳が完了していて日本語の言語パックが、自動的にインストールされている場合の例です。人気のプラグインの多くは、このような表示になっていると思います。

 その翻訳の一部を自分のサイト用に変更したい場合には、まずは「コピー」をクリックします。すると、次の設定画面が表示されます。

LocoTranslateで、翻訳するファイルのコピーを作成する際の設定画面のスクリーンショット
コピー作成時の設定画面

 この画面での注意は、コピーファイルの保存場所として、カスタムを選択することと、コピーする内容を英語の原文のみにすることです。

 こうすることで、でき上がったコピーで書換えが必要な部分の訳文を入力すると、その部分のみが上書きされる形で表示に反映されるようになっています。

 コピーを作成せずに直接編集した場合には、更新時に新しいファイルに上書きされてしまい、折角の努力が水の泡になってしまいます。

 次の場合も同じですが、必ずコピー作成してそのファイルを編集するようにして下さい。

2.翻訳ファイルが存在しない場合

 翻訳作業が途中のものが、言語ファイルとしてプラグインにバンドルされてくる場合があります。これはそのプラグインの作者の意図によるもののようです。

 日本語の言語ファイルが含まれていれば、それを上の場合と同じようにコピーして作業します。

フォルダーが作者となっていることに着目

 もし、日本語がない場合には、「新しい言語」から、日本語を追加しましょう。その際のファイルの保存場所は、「作者」としておき、ファイルができ上がったところで、改めてコピーを作成して作業をするのがよさそうです。

3.翻訳されることが意図されていない場合

 全てのプラグインが、翻訳をできるようになっていればよいのですが、残念ながらそうではありません。

LocoTranslate のメニューからプラグインを選択した場合の表示例のスクリーンショット
テンプレートファイルがない場合には、作者による対応が必要

 上の画像のように、言語の表示がなく「テンプレートファイルを作成」と表示されている場合には、一般ユーザーとしてはギブアップです。

 このような場合に、どうしても翻訳が必要な場合には、プラグインの作者に連絡を取るか、あるいはサポートフォーラムにリクエストするのが良いと思います。

◇ 訳文の入力には、検索を活用する

 プラグインひとつとはいえ、その翻訳量はかなりのものです。自分の訳を付けたい部分を探すには、エディター画面の上部にある、検索を活用します。

LocoTranslateの訳文編集画面のスクリーンショット
LocoTranslateの編集画面:検索には、文章を入力してもよい。

 上の画像は、”login” と入力し、この言葉が含まれている原文を表示させた様子ですが、検索は文章を入れることができますので、ピンポイントで訳したい文章を探し出すことが可能です。

◆ まとめ

 文章で説明すると、えらく面倒に思えてしまうかも知れませんが、コツを掴んでしまえばなんのことはありません。

 LocoTranslateの存在を知ってさえいれば、使えるプラグインの選択肢が大きく広がるはずです。

 ん?このAI翻訳の時代に、「手作業で翻訳なんて、いつまでやってんの?」ですか?

 確かにそうだと思います。LocoTranslateには、APIがあるようですから、Tradosのような翻訳ツールとの接続ならできるようになっているのかも知れません。

 札幌Geezer自身、まだ理解していない機能があるのですが、発信することが目的なので、この程度の理解で十分だと思っています。

 あ、それと自分のサイトだけでなく、ぜひぜひ翻訳のボランティアにも参加してみて下さいね。翻訳の貢献者は、名前が公表されるようになっていますので、ここで実力が認められて仕事につなげることも大ありだと思いますヨ♫