私の年代に近い皆さんは、パソコンのキーボードを使うことにストレスを感じる方が多いかも知れません。
ストレスなくパソコンに向かえる人というのは、まぁ間違いなく、ブラインドダッチ(キーボードを見ないで文字入力)することができる人たちだと思います。
でもキーボードを使う煩わしさは、Winddows11 に導入された「新たな」音声入力(話した言葉を文字に変換して入力してくれる)機能によって、過去の出来事になるかも知れません。
「でも音声入力って、かなり以前からあったし、実用的ではないでしょ?」というみなさん、ちょっと待ってくださいね。
私にも記憶がありますよ。
確か当時のIBMパソコンだったと思うのですが、文章を音声入力できるということが大々的に喧伝された時期がありましたよね?私の記憶が正しければ、確か 2000 年以前(Windows98)だったように思います。
◆ なぜ、今になって音声入力なのか?
忘れ去られてしまったかのような音声入力ですが、なぜ、今になって改めて注目されはじめたのでしょうか?

これについては、二つの大きな理由があると思います。
ひとつは、スマホ。
スマホについては、音声入力する人の割合がかなり増えているように思います。
スマホは「見てるだけ」ならいいのですが、何かを入力しようとしたとたんに、身体が縮こまるような姿勢になるし、指先の細かい動きをしなければなりません。なのでちょっとしたメモ程度なら、音声入力の便利さを実感されている方、多いのではないでしょうか。
こうなってくると、「パソコンのキーボード入力も!」と考えるのは、私だけではないはずです。
ふたつ目の理由はAI(人工知能)の利用が可能になったことだと、私は考えています。
実は、Windows11 からは、入力された音声は手元のパソコンで文字おこしをしているワケではないようで、インターネットを介してクラウド上で処理されているようなのです。なので、パソコンがネットに接続していない場合には、音声入力の機能を使うことはできません。
ウラでAIが活躍しているということであれば、使えば使うほどに入力された文字の変換の精度が上がっていくものと思われます。前回の投稿で紹介した Gmail の迷惑メールの振り分けもそうでした。
◆ Windows11 で音声入力を使うには?
Windows11 で、音声入力を使い始めるのは簡単です。

入力する場所にカーソルがあることを確認して、その状態で、[Windows キー] と [H キー] とを同時に押すだけで、音声入力のポップアップウィンドウが開きます。
ノート型など、最初からマイクを内臓しているパソコンであれば、そのまま音声入力ができると思います。細かな設定もありませんので、面倒でもなんでもありません。
音声を聞き取ってもらえない場合には、[スタート] → [設定] → [サウンド] に、マイクを設定する項目がありますので、正しいマイクを選択しているか確認してみましょう。
◇ 音声入力で戸惑うことは?
操作が簡単だからといって、口述入力でスムーズに文章を入力できるようになるかというと、実はそうでもありません。
私の場合、まず最初に慣れなければならなかったのは、「。」句点と「、」読点の入力です。それぞれ、「くてん」、「とうてん」と口にするだけのことですが、慣れるのに少し時間がかかりました。
また、さまざまな種類の記号をどのような言葉で入力するかについても同様で、これは表(マイクロソフト社の公式情報)を見ながら使うものを覚えるしかありません。
◆ 音声入力を使うことの利点は?
それは、なんといっても「肩が凝らないこと」でしょうw。これ、私の年代のみなさんにとっては、とても大事な点だと思うのですが、いかがでしょう?
文章そのものの入力については、認識率が非常に高く、明らかにキーボードから入力するよりも早く入力することができます。
また、キーボードから入力するときのように、考えながら(つまり間を取りながら)でも、ちゃんと待っていてくれますし、しゃべっている途中でも、キーボードを打ち始めるとキーボード入力に自動的に切り替わりますので、その便利さを実感できると思います。
自然にしゃべって、それが文字できちんと入力されるのであれば、これは使えそうだと思いますよね?
◇ 訂正には、「音声コマンド」が用意されている
音声入力している途中で考えが変わったり言い間違えた場合には、「それを削除」という口述コマンドを使うことができるようになっています。このコマンドを使うとキーボードに触れることなく、最後に入力された部分が削除されます。
また、「それを削除」コマンドは、 二度三度と繰り返すことができますので、その文章の最初まで戻って入力し直すということも、音声入力だけで出来るようになっています。
なので、音声入力をスムーズに行うためには、一気に文章を喋って入力するのではなく、ある程度細かに区切って(適度な間を取りながら)入力するのがコツなのです。逆に、文章の途中から音声入力をしようとしたり、あまりにも短い言葉だけを入力しようとすると変換がうまく行かず、効率が悪くなります。
◇ 音声入力なんて必要ない皆さまへお伝えしたいこと

キーボード入力が速い皆さんは、「そんな機能不要だよ」と思われるはずです。
確かにそうです。
かくいう私も、高校時代にタイピングを習った経緯があり、キーボードに触ることにはなんの不都合も感じていません。
でも、それでは世の中の変化を感じることはできないと、私的には、思うワケです。慣れ親しんだことを止めてしまうということではなく、新たな体験として、試しに触ってみるというのが私のスタイルです。
なので今は、もう少し音声入力に慣れてみようと思っています。効率がどうのということではなく、そのほうが面白そうですからw。
◆ まとめ
実はこの投稿の文章も、一部は音声入力で入力しました。
そうなのです!ワードプレスの入力画面(ブロックエディター)でも、もちろんちゃんと動作してくれます。「改行」と音声入力すると、次の段落ブロックを自動的に作成して入力を続けることができますから、キーボードに触らなくても文章の入力を続けることができます。
実は、以前に投稿した記事『アナログ人間を脱出するには?』では、私がスマホを便利に使えるようになったキッカケを紹介しているのですが、投稿したのは、今からちょうど5年前でした。たった5年間で、こんなに変わってしまうんですね。
その意味では、音声入力ができることで話題になった昔のパソコンは、IBMのAptivaシリーズでした。やはりWindows98の時だったようで、20数年経って、普段使いができるレベルになったということにもなりそうです。
ところで、AIですが、これは自分がそれを使っていることを意識できないようになってきている時期なのかと感じてしまうのですが、みなさんはいかがでしょうか?
先日は、AIが絵を描いてくれるアプリが話題になっていましたが、そうしたことも当たり前のように使われるようになっていくのかも知れません。
この先、どんな世の中になっていくのか、ますます楽しみ、ですよねw?
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