Geezerとは、一風変わった年配の人という意味です。おちゃらけで訳語をあてるなら、異端爺とかはいかがでしょう?
「年齢相応」という共通のレールがあるのが日本だと思いますが、そこから脱線している年配の人。Geezerとは、そんなイメージでOKです(笑)。
◆ Geezerになったキッカケは?
それは、インターネットとの出会いでしょう。
Windows95が登場する少し前のことです。当時使っていたMacにシェアウェアをインストールして接続。海の向こうのどこぞの大学の研究室が公開していた資料をダウロードしたときの興奮は、今でも記憶に残っています。
ホームページなるものをはじめて見たときは、まだ商用利用禁止だと言われていた頃です。なので当時は、マニアックな個人が、趣味で発信しているものばかりでしたから、ホームページのことを「便所の落書きとなんら変わらない」と、そっぽを向く人が多かったです。
でも中には大真面目なものも沢山ありましたし、そうしたホームページに出会うのが楽しくて仕方がなかった記憶があります。

そしてこのとは、今でも変わりません。
この情報の受け手として楽しんだ時期があったことが、私としては、とてもラッキーなことだったと、今ではそう思っています。
今は当時とは異なり、誰でも気軽に発信できるようになりましたが、その分、発信することに意識を奪われてしまい、双方向であることの良さを忘れてしまっている(あるいは経験していない)人が多いように思えて仕方が無いのです。
あ、でもその前に、普段パソコンやスマホに接していても、めったに検索を使わない人が随分と多いらしいですが……。
◆ 札幌Geezerは、どこへ向っているのか?
「情報格差社会」という言葉は、最近あまり耳にしなくなりました。でもパソコンやスマホが広く行きわたったことで消えてなくなったとは、私は思っていません。
というのは、パソコンやスマホを持ったおかけで、実生活上「これこれのことが便利になった」と実感できる事って、思いつくことあります?
仕事上はあるかもしれませんが、実生活となるとあまり思い浮かばない方も多いのではないでしょうか?

最近私思っていることがひとつあるのは、パソコンもスマホも何かを便利にするために使い始めるのではなくて、ワケが分からないまま使っているうちに、これこれが便利になった、あるいは楽しくなったということのほうが多いと思うわけです。
例えば、ネットサーフィンしているうちに、クックパッドに出会って料理が楽しくなった人は多いと思うのですが、料理を楽しくするためにスマホを手に入れる人って、そんなに多くはないんじゃないかと、そう思うわけです。
私個人の経験ですが、スマホを手にしたときが、まさにそうでした(アナログ人間を脱出するには?)。
また、ライブ発信にハマった時もそうでした。仲間作りに有効だからという目的意識が先にあったわけではなくて、ただ単に興味があって使っているうちに仲間の輪が世界中に広がりました(詳しくは、Periscopeで久しぶりにライブ配信して感じたこと)。
これからもインターネットを活かした新しいものやサービスが登場すると思いますが、「何が便利になるの?」ではなく、「これ、何だろう?」という興味を持ち続けることを、続けていきたいと考えています。
でもまあ、このトシなので、正直チャレンジだと自分では思っています、はい(滝汗
◆ なぜ、新しいことを追いかけようとしているのか?
そこですよね(笑)!
私は、新しいことに興味があるというよりも、世の中の変化のほうに興味があるようです。
このことに関連して、最近になって蘇った記憶があるのですが、私の祖父が、「世の中変わるぞ」とよく口にしていました。ある意味、祖父の予言通りになっているわけですが、その部分に興味を持っているかどうかで、生き方そのものが変わってくるのではないかと、大げさに聞こえるかもしれませんが、そう考えています。
あ、でも、世の中の変化に目を向けて新しいことを取り入れなければならないとか、そういう意味ではありませんよ。あくまで「興味を持ち続ける」です。
話は飛躍しますが、日本でも雇用形態の多様化が急速に進み、フリーランス人口が1,100万人を超えているという調査結果があります。従業員に副業を勧める企業すら出てきたそうですし、一方で『使えない中高年』という言葉をあちこちで見かけるようになりました。
こうしたことは一世代前には考えられなかったことですが、特に私のようにフリーランスをしていると、使えない中高年になることはできないという、危機感もあります。
こうした目に見える変化の裏側にあることのひとつが、ネット上で提供されているサービスの急速な進化だと、私は考えているのですが、何かに興味を持ち続けていると、そのことを誰かと話したくなるって、あるじゃないですか?
で、発信し始めて見ると、コミュニケーション用のツール類の変化が速いことや、開発の手法も、一世代前には考えられなかったようなことが起きていることに、ハタと気がついたワケです。
◆ なぜ、ワードプレスなのか?
例えばこのサイトは、ワードプレスを用いて作成しています(使っているもののリストはこちら)が、ワードプレスはボランティアが集まって開発を続けていて、世界中にそのコミュニティーが広がっています。
2018年に15年目を迎えたとのことなのですが、なんと世界中のウェブサイトの3割はワードプレスを使って制作されているという調査結果(こちら)があります。そしてその開発は、ボランティアがやっているって、スゴくないですか?
私は、大型汎用(メインフレーム)コンピュータのプラットフォーム開発の通訳が長かったのですが、 多くのプログラマーさん達が作成したものをつなぎ合わせて、全体としてきちんと機能するところまでもっていくのは、一企業がやることであっても簡単なことではけっしてありません。
自分の得意をオンライン上で持ち寄って、大きな事を成し遂げているワードプレスのストーリーには、大げさかも知れませんが、「今ここにある未来」を私と近い年代の方なら、感じられるのではないでしょうか?
私がワードプレスを使い始めたきっかけは、やはり「これ何だろう?」という単なる興味だったのですが、そんなわけで今ではどっぷりとはまっていて、翻訳にも積極的に参加するようになりました。
私が今居る場所は、そんなところです。
(2019年3月に追記)
※札幌Geezerは、異文化スタイルから派生したサイトです。詳しい所有者情報やお仕事のご案内は、そちらをご参照下さいませ。
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